NHK南さんの天気予報講座2012年11月23日

 一昨日の午後、山口公民館講座「気象講座」を受講した。講師は、NHKの天気予報でお馴染みの気象予報士・南利幸さんである。さすがに著名な講師とあって会場の山口公民館には70名ほどの受講者がつめかけた。いつもの公民館講座と違って女性の受講者が半数近くを占め、女性の関心の強い天気予報の講座ならではの受講風景だった。
 西宮在住の4人娘の父親といった自己紹介があった。プロジェクターによる講演は自身のNHKスタジオでの収録風景から始まった。一般には見ることのない収録の裏舞台が面白く解説された。最初のテーマは日本列島の温暖化が気象に影響を与えている現状の報告だった。クマゼミやナガサキアゲハなどの南の昆虫の生息域がどんどん北に向かっている。神戸の年間平均気温は、10年前の宮崎と同じになっている等の紹介があった。続いて「高気圧とは周囲より気圧が高い状態」等の気象用語の解説や「雷や竜巻の発生要因」等の図解の説明があった。その他、「熱中症搬送者数と平均気温の相関グラフ」や「頭痛、腰痛、神経痛が出ると雨が近い」などの気象と健康の関わりが触れられた。また今年5月に発生したつくば市の竜巻が日本には珍しい気象現象であることが、その甚大な被害状況の写真を添えて説明された。1時間15分ほどのスピーチがあっという間に終了した。
 終了後、会場からの質問が相次いだ。「天気予報で降水確率何%位で傘持参が必要か?(→父親の仕事柄、娘の傘持参が注目され、恥をかかせられない事情がある(笑)。自分では40%をメドに判断している)」「近年、天気予報が良く当たるようになったのは何故か?(→パソコン等の機器の精度が向上したことが大きい)」「天気予報以外はどんな仕事がされているか?(→週末の東京でのNHKニュース番組収録以外は地元西宮や近隣各市の講演等の依頼が多い)」「天気予報士はどこから情報を得るのか?(→ネット等の個人収集以外は所属の報道局や気象会社で得る)」等々。予定質問時間をオーバーする旺盛な質問に南さんの簡潔で要領の良い回答ぶりが印象的だった。
 貴重で珍しい分野の講座に満足感を覚えた旨のアンケートをしたためて会場を後にした。