2050年超高齢社会のコミュニティ構想 ― 2016年03月23日

地域活動の知人に教えられて「2050年超高齢社会のコミュニティ構想」という書籍を読了した。2013年に生協総合研究所が「2050年研究会」を立ち上げた。研究会に招かれた経済、流通、社会保障、家族、高齢者等の専門家による2年11回に及ぶ議論の結果まとめられた提言がこの構想である。
2050年という35年先は「超高齢・少子・人口減少・単身社会と元気な高齢者の塊」という姿が人口動態が予測する「確かな未来」である。そうした未来に我々は地域社会でどのような課題に直面しどのように向き合い創造的に適応するかを問うた意欲的な提言である。
提言は、全国1万5千の小学校区すべてに、元気な高齢者が運営主体として展開する「集いの館」構想を提唱する。90坪の「集いの館」は、日々の食べ物と日用医薬品を提供するコンビニ業態の30坪の「店」、あらゆる暮しに関わる相談に応じる「よろず相談デスク」と老若男女だれもが気軽に立ち寄り、触れ合い、支え、支えられて過ごせる「フリースペース」の60坪で構成される。「集いの館」は血縁でなく地縁の結縁で生まれる「地縁」家族の「家」でありプラットフォームである。
私自身も「2025年問題」という超高齢社会の現実に地域でどう対応できるかという問題意識が強かった。「福祉ネット」の設立はその問題意識を具体化したものである。それだけにこの構想に盛り込まれた内容は示唆に富んだものだった。「地域住民が活動できる基本単位としての小学校区」「元気な高齢者を中心とした支え合い」等は、「我が意を得たり」の提言だった。
巻末の次のような言葉が印象深かった。「私たちは戦後の高度経済成長を支えてきた制度、価値観などをまだまだ多く引きずっている。これらはすでに有効性を失っており、逆に少子高齢化・人口減少社会への対応を妨げている。(略)新しい発想、新しいシステムが必要である。(略)「集いの館」構想、それ自体は小さなシステムであるが、これらが日本全国の小学校区全体に広がり、それがプラットフォームとなって、地域の住民や団体、企業、行政とのネットワークがつくられていけば、それは新しい大きなシステムのひとつになるだろう」。
2050年という35年先は「超高齢・少子・人口減少・単身社会と元気な高齢者の塊」という姿が人口動態が予測する「確かな未来」である。そうした未来に我々は地域社会でどのような課題に直面しどのように向き合い創造的に適応するかを問うた意欲的な提言である。
提言は、全国1万5千の小学校区すべてに、元気な高齢者が運営主体として展開する「集いの館」構想を提唱する。90坪の「集いの館」は、日々の食べ物と日用医薬品を提供するコンビニ業態の30坪の「店」、あらゆる暮しに関わる相談に応じる「よろず相談デスク」と老若男女だれもが気軽に立ち寄り、触れ合い、支え、支えられて過ごせる「フリースペース」の60坪で構成される。「集いの館」は血縁でなく地縁の結縁で生まれる「地縁」家族の「家」でありプラットフォームである。
私自身も「2025年問題」という超高齢社会の現実に地域でどう対応できるかという問題意識が強かった。「福祉ネット」の設立はその問題意識を具体化したものである。それだけにこの構想に盛り込まれた内容は示唆に富んだものだった。「地域住民が活動できる基本単位としての小学校区」「元気な高齢者を中心とした支え合い」等は、「我が意を得たり」の提言だった。
巻末の次のような言葉が印象深かった。「私たちは戦後の高度経済成長を支えてきた制度、価値観などをまだまだ多く引きずっている。これらはすでに有効性を失っており、逆に少子高齢化・人口減少社会への対応を妨げている。(略)新しい発想、新しいシステムが必要である。(略)「集いの館」構想、それ自体は小さなシステムであるが、これらが日本全国の小学校区全体に広がり、それがプラットフォームとなって、地域の住民や団体、企業、行政とのネットワークがつくられていけば、それは新しい大きなシステムのひとつになるだろう」。
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