iPhoneのFaceTime（テレビ電話）機能を使って大津の花ちゃんとおしゃべりした。娘と花ちゃんが自宅に戻った翌日の夕方、娘のスマホから私のスマホにFaceTime機能を使って通話があった。ついこの間までは我が家の花ちゃんと婿殿の京都の実家のご両親との同じ場面を眺めながら便利な世の中になったものだと思っていた。その便利な機能を我が家でも活用することになった。
　私のスマホのモニターに花ちゃんのそっけない顔が映しだされた。右上隅の小窓には花ちゃんから見えるこちらの画像も映っている。「花ちゃ～ん！おじいちゃんやで～」と自分の顔を焦点に合わせながら話しかける。キョトンとした顔つきは変わらない。思いついて我が家に居た頃に何度も語りかけたあの言葉を口にした。「ピアノ売ってチョ～だい。電話してチョ～だい」。ナント！花ちゃんが反応し、すぐに満面の笑みを浮かべたではないか。その場に居合わせた娘や家内あっけにとられたように「ほんまに笑たわ」と声をあげる。タケモトピアノCMの口真似技は画像媒介シーンでも威力を発揮した。
　スマホ画面を介しての花ちゃんとの初めてのおしゃべりは満足すべき成果を残して無事終了した。今後とも花ちゃん不在のさみしさを幾分なりともカバーしてくれそうだ。