花ちゃんが自宅に戻って２０日近くが経った。その後遺症は懸念したほどではないものの一抹の寂しさは隠せない。じじバカ日誌を綴ることも稀になった。それでも今日（きょうび）のことである。FaceTime（テレビ電話）なる便利なツールがある。
　家内と一緒に定期的にiPhoneアイフォンやiPadアイパッドのFaceTimeを使って娘を呼び出す。たいていは花ちゃんのご機嫌のいい朝８時過ぎの時間帯である。オンラインして娘に抱っこされた花ちゃんがディスプレイに登場する。アイパッドの大型画面に映し出された花ちゃんが、じいちゃんばあちゃんの顔を見て満面の笑みを浮かべてくれる。孫のがいることの幸せをしみじみ実感する瞬間である。
　娘が折々の花ちゃんの成長ぶりを伝えてくれる。今や花ちゃんも４カ月を超えた。成長が著しい乳児期である。娘がお風呂から出てみるといつの間にか寝返りをしていた。オルゴール付きの木製玩具の輪っかを自分で引っ張ってメロディを奏でていた等々。そんな成長ぶりを聞きながら、そっぽを向いてしまった花ちゃんを何とか正面をむかせようと呼びかける。
　一日の始まりの五分ばかりのかけがえのないひと時に癒される日々である。