藤沢周平著「玄鳥」2019年02月13日

 藤沢周平著「玄鳥」を再読した。武家もの5編が納められた短編集である。 作者の時代小説でも市井ものよりどちらかといえば武家ものが好きな私にとって存分に楽しめた作品集だった。
 5作品には共通するものがある。なにがしかの不遇をかこった主人公の物語であること。いずれも剣の技量に優れていること。結末に逆転劇が待ち受けていて読者の溜飲を下げてくれることなどである。
 藤沢時代小説の醍醐味を、解説氏は次のように整理している。○文章のよろしさ○登場人物の人間性○剣の立合いのみごとさ○友情○自然描写のよさ○(主人公の)人間のよろしさ○女の姿と心のよさ。
 藤沢周平の時代小説を読み尽したと自負する身には、それらの見方がストンと腑に落ちた。

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