観劇・・・贅沢な非日常の世界2010年06月14日

 知人に大阪松竹座の観劇チケット二枚を戴いた。出し物は「戦国スペクタルロマン・愛、時を越えて」という時代物だった。今日、家内と二人で何年ぶりかの観劇に出かけた。
 11時開演の昼の部だったが、何しろ初めての松竹座である。早目に自宅を出て着いたのは10時過ぎだった。近くの道頓堀橋付近をぶらついた後、劇場前で販売している幕間弁当を調達し、10時半に入場した。チケットの指定は1階16列と絶好の席だった。
 時は天下分け目の関ヶ原前夜である。豊臣政権再建を目指す石田三成と徳川家康との確執を軸に舞台は展開する。三成はふとしたことで博多港に流れ着いた難破船の南蛮の棺を手に入れ、棺に封印されていたドラキュラを蘇らせる。三成と手を組んだドラキュラは昼間は出雲のお国となって大坂に潜む。魔界のドラキュラの前に家康派の戦国武将・細川忠興の妻ガラシャが立ちはだかる。舞台はドラキュラとガラシャの愛憎物語へと展開していく。
 主演の出雲のお国(実はドラキュラ)は、元宝塚月組の男役トップスターだった紫吹淳である(帰宅後ネットで調べて知ったのだが)。ヒロインのガラシャや脇役の女優陣も宝塚歌劇出身者が多い。とはいえ家康役の長門裕之や三成役の山口馬木也などの名のある男優陣も脇を固める。11時開演から14時30分終演まで途中30分の幕間を挟んだ3時間の舞台だった。170cmの長身・紫吹淳のカッコよさもさることながら、出演者たちの豪華な衣装、レーザービームやスポットを駆使した照明、巧みな暗転による舞台の切り替え、迫力のある音響などの舞台演出に目を見張らされた。
 息もつかせぬ3時間の舞台が終わった。いったん降りた幕が上がり、総勢30数名に及ぶ出演者たちが勢揃いし観客の拍手に応える。最後のカーテンコールに応じる紫吹淳の姿を目に焼き付けて観客たちが劇場を後にする。
 観劇という贅沢な非日常の世界を久々に味わった。