「リタイヤオヤジの居場所づくり」講座2014年10月04日

 民生委員の高齢者訪問を精力的にこなしている。実際に訪問してあらためて思い知らされることがある。そのひとつに、お訪ねした先でリタイヤされたご主人が応対される事例が増えてきたことがある。団塊世代のリタイヤがヤマ場を迎えているという点も背景にあるのだろう。
 やりとりを交わしながら脈ありと思ったら、超高齢化した住宅街の実態を伝え、元気な高齢男性の地域活動への参加のお誘いといった突っ込んだ話もする。もちろんコトはそれほど簡単ではない。地域活動よりも現役時代の延長での仕事に短時間でも関わりたいという色気がたっぷりある。とはいえ奥さんとの関係からも近い将来は地域での居場所が必要なことの自覚はある。ただ如何せん地域に人脈やとっかかりがないのも現実だ。
 先日のボランティアコーディネーター会議で、リタイヤした男性のボランティア活動参加の促し方が話題になった。市のボランティアコーディネーター連絡会の報告で、ある地区で男性向けの「ボランティア活動入門講座」を開催したところ大勢の参加者があり10名余りのボランティア登録者があったとのことだ。「これや!」と思った。リタイヤしたばかりの元気な高齢男性たちのニーズに適った講座なのだろう。我が地区でもぜひとも開催しようという前向きな受け止め方が大勢だった。
 そんな背景もあって、訪問先のリタイヤされたご主人たちと早速話題にした。「活動の具体的なメニューも含めたボランティア活動入門講座のような講座を開催したら参加してもらえますか」という提案に、前向きな反応が返ってきた。いきなりボランティアでなく、ひとまず講座に参加し自分に合うかどうか見極めようということだ。それはそれで貴重な第一歩に違いない。
 来年2月には、地区の福祉ネットワーク会議設立をめざしている。自治会、社協、民生委員、老人会、ボランティアセンターなど地域で高齢者福祉に関わる組織・役職の連携組織の立上げである。福祉ネットの重要なテーマに地域ボランティアの人材発掘がある。立上げ後の福祉ネットの重点活動に「男性向け地域ボランティア入門講座(リタイヤオヤジの居場所づくり講座)」を提案しよう。