２週間前に大阪市大病院で血液検査と腫瘍マーカーの検査を受けた。今日はその結果を聞く診察日である。朝９時過ぎに皮膚科診察室の待合室のデジタル掲示板に私の診察番号が点灯した。
　手術後丸８年が経過している。転移の懸念もなくようやくここに至った。まさか今更異常値が発見される筈はないと高をくくっているが、それでも一抹の不安がないわけではない。診察室のデスク前で手許のペーパーを確認している担当医の言葉を待った。
　「腫瘍マーカーも血液検査も特に異常値は出ていません。次回は半年後に胸部ＣＴ検査と血液検査を予約しておきましょう」。不安を払しょくするありがたいお告げに思わず「良かった～ッ。ありがとうございます」という言葉がついて出た。
　会計を終えて病院を後にしたのは９時半だった。この病院での滞在時間の最短記録を更新した。