兵庫県社会福祉大会で古田敦也氏講演2018年11月22日

 毎年、兵庫県社会福祉大会というイベントが開催されていることを初めて知った。県下の社会福祉発展に尽力した人たちを顕彰する場であり、併せて著名人を招いて福祉関連のテーマで記念講演を行うという趣旨のようだ。民生委員関係では就任20年以上と10年以上の委員が表彰対象である。今年11年目を迎え対象者となった私も出席が求められた。
 会場の川西市キセラホールに12時過ぎに到着した。収容人員1000人の大ホールを埋め尽くす参加者で式典の幕が開いた。女性合唱団のオープニングコーラスの後、主催者・来賓挨拶等のセレモニーに続いて表彰が行われた。大会冊子には全表彰者の名前が掲載されている。兵庫県知事表彰、兵庫県社会福祉協議会会長表彰の二つの表彰が、それぞれ16分野、3分野に分かれて行われる。その数は膨大なものだが各分野ごとの代表表彰で予定通り14時30分には式典が終了した。
 元ヤクルト球団のプロ野球選手・古田敦也氏の「ともにつながり、支え合う」をテーマにした記念講演が始まった。プロ野球選手として大成した氏の生い立ちからヤクルト球団に入団するまでの歩みが、様々な打ち明け話をまじえて80分に渡って語られた。氏と関わりのあった野村克也さんや星野仙一さんといった著名人が登場したり、愉快なエピソードが語られたりして講演自体は楽しいものだった。ただ県福祉大会の記念講演にふさわしいものだったかは疑問が残る。「ともにつながり、支え合う」というテーマはいかにも無理があったように思えた。
 川西市出身の氏は川西市の名誉市民である。開催地の川西市ゆかりの著名人という事での講師依頼だったのだろう。それはそれでやむをえないとは思うが大会のコンセプトとのバランスはやはり考慮すべきではなかったか。