山本太郎氏の目指すものは?2019年07月23日

 参院選が終わり結果が判明した。選挙結果を巡る様々な分析や解説も盛んである。中でも山本太郎氏率いるれいわ新選組の注目度が高い。
 個人的にも、彼は何を目指しているのかという点で注目していた。れいわ新選組の緊急政策には「消費税廃止」「奨学金チャラ」「全国一律最低賃金1500円」「公務員を増やす」「原発即時禁止」「TPP協定、カジノ法、特定秘密保護法等のトンデモ法の一括見直し・廃止」といった空論にも思われかねない刺激的で思い切った政策が並ぶ。これらの政策から欧州で台頭する反資本主義、社会正義、平和主義、反グローバリズムを標榜する左派ポピュリズム政党とみなされることもある。
 ところが左派ポピュリズムというだけでは片付けられないものがあるように思える。新自由主義のめざす「小さな政府」に対峙する「大きな政府」という点では「反緊縮」の立場である。また彼の主張は苦境にあえぐ農家や中小企業、商店主等の旧来の保守層の一部にも支持されているという。
 「れいわ新選組」という保守的な印象の強い党名には当初違和感を覚えたものだ。その後この党名と対をなす「明治維新」という言葉との連想からハタと合点したことがある。言うまでもなく新選組は明治維新という流れに棹差した集団である。日本は明治維新を起点として欧米化という近代化をひた走ってきた。そして令和の時代を迎えその近代化路線は様々な矛盾と深刻な問題を孕んできた。れいわ新選組の緊急政策はその矛盾や問題に対するストレートな処方箋の提示なのだろう。それは150年に及ぶ近代化の果ての国の成立ちに対する異議申し立てでもある。
 日本維新の会が明治維新以来の「究極の近代化路線(=新自由主義)」の立場から「維新」を標榜していることと無縁ではないだろう。「れいわ新選組」は、維新流の改革路線で疲弊した地方、産業、伝統を守るという保守層をも巻き込んだ潮流を生みだそうとしているのではあるまいか。

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