多世代交流と常設・共生型地域交流拠点2019年07月01日

 12年前に民生委員に就任したことを皮切りに地域福祉という分野の地域活動に多面的に関わってきた。地区社協、ボランティアコーディネーター、福祉ネット、青愛協運営委員、青少年補導委員、ちょい呑みオヤジ会、認知症カフェ、認知症サポートべんり帳、知的障がい者支援の社会福祉法人評議員、特養のデイサービス運営推進会議委員等である。
 この間の時代環境の変化も大きい。ファミリー中心の人口拡大の街は人口減少の超高齢社会に様変わりした。人通りの少ない町には朝夕の施設の送迎車ばかりが目に付く。2025年問題を間近に控えて在宅介護の地域支援が問われている。雇用の不安定化はファミリー層の共働きを一般化した。そのことが地域コミュニティーを構成する人材を遠ざけ、コミュニティそのものの存続を危うくしている。また共働き世帯の増加で子どもたちの放課後の居場所問題も深刻だ。
 他方で地域には様々な層を対象とした居場所も存在する。老人憩いの家、ちょい呑みオヤジ会、老人会・婦人部の同好会、いきいき体操、つどい場や介護者の会、育成センター、子育てサロン、認知症カフェ、公園花壇整備のボランティア等である。
 12年に渡る多面的な地域活動に関わってはじめて以上のような時代環境や地域課題が把握できるようになった。また地域を支える枠組みと取組みの全体像が見えてきた。こうした背景や経過を踏まえながらそろそろ自分自身の地域活動の集大成とゴールの見極めが必要だと思いだした。
 地域を支える各層それぞれが抱える課題の共有が必要だ。層毎に営まれている居場所の参加者たちの交流を通じた相互理解と連携が欠かせない。キーワードは「多世代交流」と「常設・共生型地域交流拠点」だと思う。それを可能にするのが市の提案する「共生型地域交流拠点」づくりだ。自分自身の地域活動の集大成としての課題が見えてきた。