白鹿・万葉コラボ2010年06月12日

 山口町郷土資料館でお会いした白鹿記念酒造博物館の研究主幹・山下忠男さんから魅力的なイベントの案内を頂いた。氏の企画による「白鹿酒ミュージアム・万葉コラボレーション」である。「万葉」をキーワードに講演、うたがたり、書画展示のコラボレーション・イベントである。早速申し込んだ。
 そして今日、その万葉コラボに行ってきた。阪神西宮駅の南へ歩くこと15分、博物館記念館についた。約90席の椅子が並べられた2階会議室は14時開演前には参加者で埋め尽くされた。山下さんの司会で始まった。冒頭、安富・西宮市副市長や関明日香村長の挨拶がある。 
 メインの甲陽学院高校教諭で万葉集研究の大家・犬養孝氏の薫陶を受けた山内英正氏の講演が始まる。「万葉の酒」と題した1時間余りの講演は、万葉集にみられる酒を題材にした15首の歌の解説だった。大伴家持など8世紀の人たちの酒に託した日々の想いがいきいきと語られた。万葉集をテーマにした本格的な講演を初めて聴いた。
 続いて岡本三千代さんを中心とする三人の「うたがたりコンサート」となる。サンバのリズムに乗せた幕開けが聴衆の度肝を抜く。その後、岡本さんの語りを挟みながら古代衣装をまとった三人の女性が万葉歌を声量豊かにうたいあげるという趣向である。
 隣の展示室では、福川於良さんという書画作家の文人画のような色紙絵が所狭しと展示されている。来館者たちと姿言葉を交わすご本人らしき着物姿の年配の女性の姿があった。
 共通項である「万葉」を愛し学び表現する三人の方の見事なコラボレーションだった。司会者からは定員オーバーで参加できなかった人が30人ほどあったと報告された。さもありなんと思う。於良さんの小さな色紙や白鹿からの180mlボトルの吟醸酒のお土産付きのイベントは1500円の入場料をカバーしてあまりある内容だった。

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