山口富士2012年03月19日

 今日の午後、下山口の旧家を訪ねた。山口フォトコンテストの「昔の写真展」で「昔の写真をお持ちの方はご連絡下さい」という呼びかけに連絡を頂いた方のお宅である。早速連絡を取り今日の訪問となった。
 旧家の立派な玄関脇の応接間で数冊の古いアルバムを見せて頂きながらご夫婦と懇談した。叔父さんが若い頃からのカメラ好きとのことで昭和30~40年代の古い写真が奇跡的に残されていた。風景写真、イベント、風物など来年の第2回昔の写真展が開催できそうな点数があった。
 パノラマ風に切り貼りした横長の下山口の集落の写真が目についた。丸山、畑山、お天上山の一部などを背景に多くの萱葺屋が点在する風景である。とりわけ驚いたのは丸山の姿だった。
 かつて丸山は「山口富士」と呼ばれていたという話しを聞いたことがある。お椀型の今の丸山からは想像しがたい呼称で違和感があり、気にも留めなかった。ところがいま目の前にある昭和39年撮影の古い写真に写された丸山はまさしく「山口富士」だった。50年近い歳月がこれほどにも山容を変えるものなのか。思うに、山容そのものは変化はなく、山肌を覆う樹林の生育が円錐型からお椀型に変容させたのではなかろうか。
 いずれにしろ「山口富士」と呼ばれるにふさわしい丸山のかつての円錐型の山容をしかと確認した。