公智神社拝殿前の松の巨木2012年03月20日

 昨日、下山口の旧家を訪ねて昔の写真をお借りした。今朝、お借りした写真を子細にチェックして嬉しい発見があった。以前、このブログで公智神社の絵図に描かれた拝殿前の松の巨木のことを記事にした。http://ahidaka.asablo.jp/blog/2012/02/15/6336055 なんとこの松の巨木が実際に拝殿前に聳えている写真があったのだ。
 写真屋が撮影したもので装丁された台紙の裏に「大正四年十一月十六日 御即位大禮式大郷會 公智神社前二於テ」との文字がある。祭典行事のひとつだった村芝居の出演者一同が公智神社拝殿前で写した記念の集合写真と思われる。
 絵図に描かれた位置と同じ拝殿前の向かって右寄りに松の巨木の幹が画像をはみだすように突き抜けている。当然ながら拝殿自体も改築以前の木造瓦葺の建物である。拝殿前には今はない木の鳥居も写っている。
 大正4年といえば一般にはカメラなど所有していなかった時代である。写真屋に高額な支払いをして初めて可能だった写真の筈だ。公智神社という式典の会場前での記念撮影という偶然が重なってこの写真が奇跡的に残された。絵図を見ていなければ見落としていたと思う貴重な写真だった。それだけに嬉しい発見に無邪気に喜んだ。