柳の下にドジョウはいなかった2012年10月26日

 昨日の曇天とは打って変わった青空だった。昨日の失敗に懲りてバッチリ、デジカメ持参で早朝ウォーキングに出かけた。そんなうまい話があるわけはないと思いつつ、ひょっとして・・・という一抹の期待も抱きながら、二羽のカワセミが佇んでいた昨日の場所にやってきた。ヤッパリ、どこにもその姿はない。柳の下にドジョウはいなかった。
 有馬川沿いを先に進んだ。今日も道場の町に垂れこめた雲海が美しい。竹藪の間を抜けた畦道から道場町平田の田園風景を眺めた。ピンクの小菊、生茂った竹藪、稲田のはざ掛け、真っ青の高い空の見事な深秋の風景があった。
 帰路、同じ住宅街の同年輩のご婦人に出会った。よく同じ散歩道で出合う方だ。挨拶の後、思わず昨日のカワセミを話題にした。「見ました。見ました。綺麗だったですネ~。二羽一緒に見たのは初めてです」と、矢継ぎ早の反応が返された。「どなたもいらっしゃらなかったんですが・・・誰かに伝えたくて」と言葉が続いた。同感だった。同じように感動を共有しようと周囲を見回したものだ。
 柳の下にドジョウはいなかったが、ドジョウの感動を共有できる人がいた。