JR道場駅周辺のハイキング2012年10月22日

 公民館講座「国鉄有馬線(蒸気機関車が走った町)」を無事に終えた翌日の昨日の日曜日、家内と久々にハイキングに出かけた。お目当てはJR道場駅周辺のクライミングエリアの散策だった。10日ほど前に駅前で山崎ショップを営業している知人と懇談した。その際に駅周辺にクライマーたちには著名な不動岩、百丈岩、烏帽子岩などのクライミング・ロックが点在していることを聞かされていた。ぜひ見てみたいと思った。
 朝8時半頃に車で自宅を出て、塩田八幡の駐車場に留めた。そこからひたすら歩いて、9時半頃に最初のスポット鏑射寺(かぶらいじ)に着いた。聖徳太子開基と伝わる真言宗の古刹である。参道入口から客殿と朱塗りの三重塔が見える。客殿右手の階段上に弁天堂が、客殿の背後には護摩堂、三重塔、その先に本堂と続く立派な七堂伽藍である。境内の一角には西国三十三カ所霊場や四国八十八カ所霊場の碑が立ち並ぶ。小さな池には大賀一郎博士が縄文遺跡で発見した古代のハス(大賀ハス)が育てられている。
 鏑射寺を後にして下り坂を折り返した。ヘアピンカーブを二つ過ぎてしばらく行ったところに烏帽子岩の登り口があった。散在する石で造られた細い山道を数分登った先に突然大きな断崖絶壁の大岩が現れた。日曜朝のクライミングのメッカには既に多くのクライマーたちが岩場に張り付いている。こんなに間近にクライミングを眺めるのは初めてだった。見ているだけで足がすくむ危険なスポーツにちがいない。知人から負傷者も多く何年かに1度は転落死もあると聞かされていたのも頷ける。
 烏帽子岩から歩いて25分ほどでJR道場駅前に着いた。ホームの東側には山肌から突出した見事な岩場が聳えていた。お目当ての不動岩だったが、既に2万歩近くを歩いており、近くまで行くのは断念した。駅前の知人の店を訪ねたが、店番の奥さんから知人は生憎買物苦い出かけていると聞かされた。やむなく来訪した旨の伝言を託して帰路に着いた。
 武庫川沿いの遊歩道を北に向かって歩いていた。東側の川向こうには訪ねたばかりの鏑射山が迫っている。山肌の一角に三角の岩肌が見えた。烏帽子岩である。小さな点が動いたように見えた。クライマーにちがいない。デジカメの30倍ズームをいっぱいにしてシャッターを押した。帰宅してPCで見ると辛うじてクライマーの姿をキャッチしていた。
 遊歩道の先で誰かが手を振っていた。奥さんの伝言を聞いた知人が車で追って来てくれたのだ。しばらく雑談してお別れした。塩田八幡の駐車場に着いたのは11時頃だった。3時間半ほどをひたすら歩いたことになる。万歩計は2万歩を超えるカウントを刻んでいた。