ボランティアコーディネーターの役割2014年02月05日

 昨日、ボランティアコーディネーター養成講座の後半の部「実践編」がスタートした。第1回の午前の部と第2回の午後の部を各2時間、ボランティアコーディネーターの役割をテーマに講義と演習が行われた。
 最初の講義はボランティアコーディネーターとしての基礎知識の解説である。小学校区ごとに設置される地区ボランティアセンター(VC)は住民にとっての身近な相談窓口である。行政や専門機関でなく同じ地域住民に相談できる敷居の低さこそがウリである。地区VC活動について以下の点が勉強になった。
 相談があった場合は、電話だけの応対でなく、できるだけ訪問しよう。顔が見えることの安心感や行って実際に相談者の環境をみなければ分からないことも多い。できること、できないことを明確にし、VCに持ち帰り期限を決めて回答しよう。VCだけで対応するのでなく引っ越し、片付け、庭仕事、葬祭などの専門業者との連携も考えよう。
 午前の部後半と、午後の部は6グループに分かれての演習だった。5人の女性たちと一緒に話し合った。奥さんに先立たれた81歳の独り暮らしの男性・太郎さんの事例である。最初に「地域では太郎さんのどんな情報が必要か」、次に「太郎さんが生活していくうえで地域はどのような関わりができるか」というテーマが与えられる。それぞれについてまず各自が考え、その後グループ内で話し合うという演習だった。
 必要な情報として、家族関係、体調、困り事、性格、趣味や関心事などが指摘された。「近所づきあい」の情報も欠かせないと、発表の後で気が付いて発言した。地域でできることでは、ふれあいサロンや老人会へのお誘い、地区VCの電話訪問、地域での支援サービスの情報提供、タブレットを利用した見守り環境、読書好きという趣味を生かしたサークルのお手伝い依頼などのグループ発表があった。
 地域で誰が見守りが必要かという情報を確実に把握できるのは民生委員である。民生委員として従来は見守りは自分の役割という意識が強かった。考えてみればVCがあった。気がかりな方の情報をVCに提供し定期的に電話訪問してもらうということも必要だ。地域の様々な組織や機能の連携こそが問われていることをあらためて認識した。