大雪の散歩道2014年02月08日

 早朝5時半頃、新聞を取りに玄関ドアを開けた。飛び込んできたのは一面の雪景色だった。それも半端じゃない。今朝の散歩を思った時、ワクワクしてきた。久々の雪景色を満喫できそうだ。
 身支度をして出かけたのは6時半頃だった。街路はまだ誰も歩いていない純白のシートで覆われていた。街路に踏み出した途端、山歩き用の深めのシューズがズシッと積雪の道に沈み込む。歩を進めるたびにゴリゴリと靴底が雪を噛む。振り返ると自分の足跡だけがくっきりとついてくる。あらためて自身のがに股を思い知らされた。
 住宅街周りの舗道を竹藪の竹が覆っていた。竹のしなやかさが雪の重みを支え切れなくたったのだ。そこだけ車のわだちがカーブしている。有馬川堤のさくら並木の白い縁取りが美しい。中国道のガードをくぐると圧倒的な雪景色が薄闇に包まれて広がっていた。道幅いっぱいに覆った雪が土手道を目いっぱいに広げて白銀の世界を演出していた。雪道にかがんで人差し指を突っ込んだ。根元まですっぽり埋まった。積雪7cmを確かめた。
 愛宕橋の向こうの川面に一羽のアオサギが佇んでいた。積雪の岸辺を背景に首を胴に埋めて片足立ちしている様がどこか物悲しい。名来の集落の道に入った。靴跡に沿って丸印が点々と続き、飼い主と愛犬の足跡を印していた。
 新天上橋の袂から有馬川を隔てて下山口の大ケヤキが望めた。雪景色に霞んだケヤキの大木がどんよりした空にそびえていた。