山口で初めての介護者のつどい2014年06月17日

 昨日の午後、山口で初めての「介護者の集い」が開催された。主催は社協山口支部と山口地域包括センターである。会場の山口公民館に29名が参加した。介護者12名、被介護者3名、ボランティア関係者7名、主催者7名である。この初めての催しに主催者は何人の参加者があるだろうかと不安だったようだが、杞憂だった。それだけ介護者にこうした懇談の機会が待ち望まれていたということだろう。
 最初に参加者の自己紹介が行われた。当然ながら介護者の想いがこもった発言が続く。勢い発言時間も長くなり、全員の紹介が終わった時は1時間が経過していた。残された30分は介護者どうしの交流と懇談に充てられた。
 印象的だったのは、いずれも認知症の奥さんを同伴して参加されたお二人の高齢のご主人たちの発言だった。認知症という深刻な病を患う配偶者との苛酷な介護の日々が淡々と語られた。奥さんひとりは会議中もずっとご主人の手をしっかりと握って離さない。その様子は微笑ましくて哀しさを誘う光景だった。
 30代と40代とおぼしき二人のご婦人の母親の介護の実情報告も印象的だった。先の見えない不安の中での葛藤が垣間見えた。それだけにこうした介護者どうしの交流の貴重さが訴えられた。初対面のように見えたそのお二人が、会議終了後に手を取り合うように会場を後にした。その光景こそが、この会議の介護者への貢献を物語っているように思えた。