ボランティア研修会「介護者の願い」2014年07月03日

 昨日の午前中、社協分区のボランティアセンター主催のボランティア研修会があった。ボランティアセンターは12人のボランティアコーディネーターで運営されている。今年からコーディネーターになった私も主催者の一員として初めて参加した。研修会はボランティア登録しているボランティアさん約70人を対象に年2回開催されている。コーディネーターを含め48人の参加者があった。
 今回の研修は、現在奥さんの介護を続けている介護者を講師とした「介護者の願い」がテーマの講演だった。実は講師は社協の前分区長で、永年に渡ってボランティア活動を続け90歳近い今も現役である。1時間ほどのお話には、介護者の立場になってみて理解できるようになったことを中心に、その立場にない地域の人たちとの認識のずれを少しでも埋めたという想いがこめられていた。
 奥さんを介護する側に回った時の戸惑いが率直に語られる。家事一切をこなさねばならなくなった高齢男子の日々の悪戦苦闘は明日の我が身かもしれない。介護に明け暮れる日々の葛藤や孤立の支えは地域との繋がりである。とりわけ介護する者同士でなければ分かり合えない分野がある。そのためにも地域で介護者の会を立ち上げたとのこと。
 講演の後、3グループに分かれて懇談の場が持たれた。私のグループでも参加者が自己紹介を兼ねて介護やボランティアについて自由に述べ合った。介護経験やボランティアセンターへの要望などが語られた。予定の20分をはるかに超える40分ほどの懇談の場だった。
 参加者の殆どは60代、70代の高齢世代である。カーボランティアや施設派遣のボランティアを黙々と続けてもらっている皆さんである。高齢化が一層進展する中でボランティアの需要もまた増えていく。ボランティアの高齢化と固定化も顕著で、需要にどこまで応えられるか懸念がある。人材の発掘に向けた取組みの必要性をあらためて考えさせられた研修会でもあった。