隣町の新名神高速道路の橋脚2014年07月21日

 今朝の早朝ウォーキングで久々に隣町の道場町平田の稲荷神社まで足を延ばした。平田の田圃道に入った途端に初めて見る光景が飛び込んできた。のどかな水田風景を分断する無骨なコンクリートの柱の列と工事塀の壁だった。
 3年前の暮れに「新名神高速道路」の敷設工事中に埋蔵文化財が発見された。http://ahidaka.asablo.jp/blog/2011/12/18/ 「平田遺跡・小坂遺跡」と名付けられたその文化財は「弥生時代の竪穴住居址2棟と鎌倉時代の堀立柱建物などの遺跡」だった。その遺跡はその年の12月末には埋め戻され更地になっていた。
 今朝見たコンクリートの柱の列は、埋め戻された遺跡の後に建てられた新名神高速道路の橋脚群だった。何かかけがえのない風景を失くした想いを抱きながら平田稲荷神社前に着いた。神社前には「文化九年建立」と刻まれた古い石燈籠が二基建っている。約200年前の江戸後期のものである。石燈籠を織り込みながら高速道路橋脚を写し撮った。200年を隔てた新旧の造形物が一枚の画像に共存していた。我ながら良い画像だと満足した。