高齢化とペット問題の心配事、困り事2015年09月20日

 先日の介護者の会で出会った同僚民生委員からこんな悩みを聞かされた。「高齢世帯のご近所さん宅の猫の鳴き声に困っている。近所づきあいのないお宅で自治会にも入っていない。飼い猫なのか野良猫の餌やりなのか分からないが、何匹かの猫がいつもたむろし大きな鳴き声で騒がしい。近くのお家からの苦情も出ている。どうしたものか」。ご近所づきあいのない高齢者宅だけに猫への愛着もひとしおなのだろう。
 今朝のウォーキングで愛犬と散歩中のご近所の同世代の奥さんと挨拶を交わした。娘さんたちが家を出て今は愛犬がかけがえのない家族になっている。大型犬ながら人懐こく顔見知りの私のそばに寄ってきて尻尾を振ってくれる。その頭を撫ぜながら立ち話をした。「かわいいんでしょうネ。それだけに先立たれた時のダメージが心配ですね」「そうなんです。この年では次の子を飼うこともできませんし」「お年寄りのペット問題も大きな心配事や困り事のひとつですね。高齢者のペット問題も福祉ネットのテーマのひとつなのかもしれません」。
 高齢化の進展はペット問題を注目すべき課題として浮上させしつつある。飼い主にとっての愛着とご近所さんにとっての困り事が同居する。地域では飼い方マナーをアナウンスする以上のことは中々手を出せない。それでも間違いなく深刻化するテーマである。反面、朝晩の飼い犬との散歩を通じた見守り活動といったプラス面も考えられる。何らかの形で地域の一歩踏み込んだ対応に向けたコンセンサスが必要ではあるまいか。