ふれあい交流会のマンネリ化2016年01月25日

 社協分区の75歳以上のお年寄りを対象とした恒例のふれあい交流会(お食事会)があった。例年1月下旬のこの酷寒の時期である。天気予報は寒波の真っ只中で降雪の懸念もあるということだった。ところが当日朝は寒さこそ厳しかったが雲ひとつない快晴で、主催者の一員としては胸をなでおろした。
 参加者はお世話をする分区のスタッフを含め115名と報告された。これだけの人数を収容できる会場は限定される。車で数分、歩いても行けるところにある結婚式場のホールである。90名ほどのお年寄りが11の円卓に着席し、各テーブルに2名ほどの世話係がついた。開会のセレモニーの後、早速食事を取りながらの懇親となる。会場手配の二段重のお弁当である。
 お弁当を食べ終えた頃を見計らって円卓の6人の参加者に自己紹介を兼ねた近況報告をお願いした。二人ほどの報告を終えたところで司会者からこれも事前にエントリーされた皆さんの恒例のカラオケ大会の開始が告げられた。各テーブルから選ばれた13名の歌自慢の熱唱が終わった頃には閉会の時間が近づいていた。結局、テーブルでの懇談は中途半端な形で終わってしまった。
 この会場での交流会は10年以上に及ぶ。当初はそれなりに懇談や社協への質問、要望などの質疑の時間が設けられたりした。カラオケが導入されると徐々にそちらが主流になりだした。今やカラオケ食事会という印象が強い。各テーブルでの懇談の場の持ち方のバラツキ等が懸念されたのかもしれない。同じテーブルの参加者のひとりから「せっかく年一回の懇談の機会だったのに・・・」という声がもれた。
 100人近い地域のお年寄りが一堂に集う唯一の場である。この交流会でしかできないことがある筈だ。年に一度の邂逅を確かめ合い、近況を語り合うことこそ必要ではないか。マンネリ化した交流会の工夫の余地があるように思えた。