一本桜を訪ねる2009年04月10日

 今朝の散策にテーマを課した。地域の桜スポットでなく単独で咲き誇る一本桜を訪ねようと思った。満開の季節である。鮮やかなピンクの彩りが容易にその所在を教えてくれる。
 最初のポイントは丘陵地の斜面に立つ二本の桜だった。周辺を墓石が立つ墓地の中心に立っている。広がった枝ぶりが墓石を守る守護神の趣きをかもしている。
 次に目にしたのは広大な屋敷の庭に植えられた老木だった。屋敷前の道路を覆うように広がる見事な枝ぶりだ。何本にも枝分かれした根元の幹の驚くほどの太さが、この老木の積み重ねた年輪を告げている。
 旧街道沿いに建つ広大な旧家の瓦塀越しにも大木が枝を広げている。咲き誇るピンクが松の木の濃い緑と見事なコントラストをなしている。デジカメを構えていると、通用門が開いて、この家のご隠居らしきおじいさんが姿を現わした。見事な桜を称えると、「良かったら中へ」といざなわれる。樹齢は50年を超えているとのこと。
 旧道を歩いていると、鮮やかな水仙畑の黄色の帯とその奥のピンクの桜と焦げ茶の茅葺き屋根が見事な景色を作りだしていた。穏やかで心和む春真っ只中の風景が限りない安らぎをもたらした。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック