4月下旬の雨の日の庭先2009年04月25日

 朝から雨である。土砂降りとはいえないまでもかなりの雨量だ。今朝の散策は諦めるしかなさそうだ。心の中でそんな呟きを漏らしながら雨戸を開けたまま庭先を見つめた。
 4月下旬の庭先を、溢れんばかりの緑が埋めていた。梅、松、椿、つつじ、棒樫、きんもくせいに隣家の柿の木等の庭木の緑だ。芽吹いた若葉たちが一斉に茂りだす季節である。雨に濡れた緑が輝いていた。逞しく息づいている樹々の若々しい旺盛な生命力が迫ってくる。
 そんな光景にわけもなく感動しながら、フト老境に入った我が身を想った。そして「日は残りて昏るるに未だ遠し」の「残日緑」を綴る我が身を想った。