民生・児童協力委員の役割は?2017年10月30日

 西宮市では民生・児童委員一人に二人の協力委員がおかれている。住民と民生委員とのパイプ役であり、民生委員が個別に依頼して引き受けてもらっているのが一般的だ。ところがこの協力委員の実際の役割となるといかにもあいまいで民生委員との関係も明確でない。民生委員の負担軽減という趣旨から民生委員の最も負担の大きい高齢者実態把握調査を分担してもらうことも想定されるが個人情報の守秘義務との関係でそれも現状では難しい。
 私自身も民生委員に就任した10年前からお二人の協力委員さんにお願いしているが日常的にはこれといった役回りをお願いできていない。年一回地区の民生員協議会主催の協力委員研修会に参加をお願いしている位である。唯一、協力委員になってもらうことで地区社協の協力委員をお願いし地区社協活動の一端を担ってもらっている。
 こんな協力委員制度の実態を考えれば何らかの対応が必要とは思う。私なりにこの点について考えてみたが、考えられる選択肢は次のような事ではあるまいか。
①法整備を前提とした高齢者実態把握調査の分担
②「パイプ役」の中身の明確化
③役職そのものの廃止 
 それぞれの選択肢について点検してみると以下のように思えた。
 ①の狙いが民生委員の負担軽減であればハードルの高さを考えれば、負担軽減策としては「民生委員定数増」の方が現実的だ。
 ③はかなり大胆で乱暴な策だが行政改革的な側面の意味はあると思われる。
 そこで残る②が最も現実的な検討テーマではないかと思う。民生委員の「高齢者の見守りと支援窓口」「貧困層支援窓口」「幼児児童見守り」等の重要でタイムリーさが求められる課題について担当エリアを民生委員を含めて三分割して対応する等である。個人情報に関わらない範囲での窓口機能に絞った役割の整理を踏まえたガイドラインを設定するという対応策はどうだろうか。