北部地区懇談会(知的障がい者支援の場)2018年02月06日

 昨年に引き続いて今年も知的障がい者支援の場である北部地区懇談会に参加した。主催者の市社協の他、障がい者家族会、地区社協、施設スタッフなど20数名が塩瀬公民館に集まった。
 最初に知的障がい者の疑似体験が行われた。知的障がい者の抱える問題を体験し一定の条件悪もとでは健常者にも同じような結果がもたらされるという体験だった。
 続いて「たけし君がラーメンを好きになったわけ」という紙芝居をみた。街のレストランで車椅子で入店したたけし君母子が店員やお客さんから心ない対応を受ける。そんな時、俄雨で飛び込んだラーメン屋さんのオヤジさんから心の籠った対応を受ける。入店時には車椅子で段差を超えるサポートを受けた。長いラーメンを噛んで食べられないたけし君のために短く切ったラーメンと細かく刻んだ具材ととろみをつけた出汁でラーメンを提供された。来店客もごく普通にたけし君母子を受入れる。初めてラーメンを食べたたけし君は美味しさと居心地の良さを感じながらラーメンが大好きになった。
 最後に1時間ばかり8名のメンバーでグループトークを行った。紙芝居の感想から始まって懇談は多岐に渡り、あっという間に1時間が過ぎた。障がい者の子どもが町に出かけることの困難さや心ない対応が語られる。それでも出かけることで様々な発見があり乗り越える方策を見出す。幼児の頃の米国生活でのヘルプという発信の大切さを学んだとの報告。発信のないと者への支援はない。最低限の自己主張が欠かせない。障がい者を忌避する医院もある。緊急時に忌避された時、救急隊員からどんな人でも受け入れる医院を紹介されたという話題も。具体的なその医院名を家族たちは書き留める。医院ばかりではない。一般のお店などの情報も伝えあう。
 そうした情報は新鮮で貴重なものだった。認知症発症者が高齢者の5人にひとりの時代に向けてその対応のための先駆的な課題でもある。地区社協の共生の町づくりに向けて貴重な情報が得られた懇談会だった。