自然のシャワー2012年05月23日

 散歩道の風景に一年で最も心地良く包まれる初夏の季節を迎えた。それが澄み切った青空の広がるお天気の日であれば、これはもう身体中でその心地良さを味わうことになる。
 そんな気分に誘われて快晴の空の下をいつもより早く自宅を出た。先日から一部の水田に水が引かれだしていたのが念頭にあった。今日の散歩コースは決まっている。水田がもっとも美しく映えるスポットである。
 有馬川にかかる名来橋を東に折れた。名来墓地横の農道を進み、かっての丹波街道との合流地点に向かった。旧丹波街道の緑の畦道の両側に水田となった棚田が鏡のように広がっていた。畦道の両端を走るワダチの跡が旅人たちの行き先を誘っているかのようだ。あちこちから耳に入るウグイスや名も知らぬ野鳥の鳴き声が美しい風景に彩りを添える。早朝のひんやりした透き通った空気が肌を包んでいる。
 目と耳と肌で受けとめる自然のシャワーだった。