マック難民2014年05月10日

 未明に目が覚めて、いつもよりかなり早い早朝ウォーキングとなった。ウォーキングを終えていつものように6時前にマクドナルドのドアを押した。開かない。ガラス戸の張り紙が目に入った。「店内清掃で本日は6時開店。6月1日以降は早朝5時~深夜1時までの営業」とのこと。どうやら24時間営業のマックが深夜時間帯の閉店を決めたようだ。
 帰宅して、マクドナルドの全店の営業時間変更なのかどうかネットで調べた。検索結果の一覧表示に「マック難民、排除開始か?」の文字が飛び込んだ。
 マック難民という言葉を初めて知った。100円コーヒー一杯で24時間営業のマクドナルドで寝泊まりする人たちが増えているという。日雇い労働者風の男性が多いようだが、高校生などの若者もいるようだ。行きつけの店でも早朝にテーブルに俯せている若者たちをたまに見かけたことがある。減収減益のマクドナルドが、こうした事態に業を煮やし不採算店を中心に深夜営業を廃止し、マック難民排除にかかったというのが現実のようだ。
 早朝ウォーキング帰りに100円モーニングを愉しんでいる身にはひとごとではない。24時間営業の当否は別にしても、一杯100円のコーヒーで長時間くつろげるマクドナルドは、貧民にとってはオアシスになっているだろう。マクドナルドも24時間営業をウリにシェアを伸ばしてきたことの副作用として受け入れるしかないのではないか。とは言え「マック難民」は、店側にとってもお粗末な行政のしわ寄せを喰らったとも言えなくもない。財政再建の大義のもとで自治体のセイフティーネットがどんどん切り捨てられつつある。マック難民とはそうした行政に切り捨てられてさまよう「100円セイフティーネット」利用者でもある。