大腸カメラの検査の日2015年11月05日

 5日前に申込んでいた大腸カメラの検査の日がやってきた。前日6時頃に消化の良い卵かけごはんを済ませた後は何も食べていない。朝8時40分に家内の運転するマイカーで病院に着いた。受付を済ませて9時に診察室後の窓際のコーナーに一緒に検査を受ける5人のお仲間が着席した。年配の男女に交じってナント!20代の女性がいる。いかなる事情なのか!?
 看護師さんの検査前準備の説明が始まった。9時から15分おきにスポーツドリンク風の2リットルもの下剤を5回に分けてひたすら飲まねばまらない。その後、10分おきに1.2リットルの水を3回に分けて飲む。飲むたびに病院内を歩いて排便するよう促される。下剤の威力はてきめんである。何度トイレに駆け込んだことだろう。4回目あたりから見事に排泄物は透明の液状に変貌する。最後の水(末期の水ではない)を飲んで和式便器で用を足した後、専用ブザーで呼ばれた看護士さんが下剤服用の成果を確認する。
 10時40分頃に準備完了した後、検査までの永い待ち時間となる。待合室で持参の文庫本を読んで待つほかない。急な申込みだったので順番は最後だったこともある。検査準備を告げられたのは14時前だった。検査用の着衣に着替えて検査台に横たわった。何度やっても嫌なものだ。「俎板の鯉」の心境で時間の経過を祈るほかない。
 中年の男性医師の声で検査開始が告げられる。二人の看護師が介添えぢているようだが、後ろ向きにかがんだ状態で横たわる身には姿は見えない。医師の呟きにも似た解説が淡々と続く。「今、カメラが腸の曲がり角を通過します。少しお腹が張りますが辛抱して下さい。最後の壁に到着しました。モニターをお見せしますね」とディスプレイ画像を見せられる。「では、折り返しながら腸内を観ていきますね。1~2mmの小さなポリープが少し散らばってますがこの程度は良いでしょう。アッ!この平べったいポリープは少し心配ですね。切除しておきましょう」。切除跡を縫合するホッチキスのパンチのような音が聞こえてお腹に響く。もう一カ所ポリープ切除をしてようやく悪夢の検査が終わった。検査室隣接の診察室で医師から画像を見せられながら説明を聴く。2週間後に切り取った組織細胞の検査結果を伝えるとのこと。ょっとした不安が残された。
 車椅子に乗せられて処置室に向かう。途中で見た掛時計は15時5分を指し、検査時間が50分に及んだことを告げていた。処置室で点滴完了までベッドに横たわる。途中、検査後の注意点が指示される。「ポリープ切除をしたので一週間はアルコールやコーヒー等の刺激物は控えて下さい」と、恐れていた苛酷なお告げがある。点滴を終え、着替えを済ませたところで家内に「帰るコール」した。高齢受給者証適用(自己負担20%)で1.2万円の会計を済ませたのは16時前だった。ほぼ丸1日をかけた大腸カメラ検査を終えて家内の待つマイカーで帰路に就いた。最寄りのベーカリーで調達したサンドイッチをかき込んだ。