一足早い花ちゃんの誕生祝い2018年11月12日

 土曜日の3時過ぎ会議を終えてバスと電車で大津に向かった。娘夫婦の新居の引っ越し準備でここのところ週末は毎週訪問している。滞在中だった花ちゃんと迎えに来た母ちゃんと一緒に家内は昨日から出掛けている。
 今月、花ちゃんは三歳の誕生日を迎える。夕食後にばあちゃんが花ちゃんと一緒に買ってきたデコレーションアイスが食卓に登場した。三本のローソクに母ちゃんが点火した。電気を消して浮かび上がったケーキのろうそくを花ちゃんが吹き消そうとするがうまくいかない。父ちゃんが手伝ってようやく消えるとみんなで拍手。花ちゃんの笑顔がこぼれる。
 翌日新居に向かった娘夫婦の後を追って、洗濯やら蒲団干しを終えた家内が出かけた。再びじいちゃんと花ちゃんのお留守番。「いないいないばぁ」等の録画で時間を潰した後、近所のコンビニにお出かけした。お手てつないでの散策中もよくしゃべってくれる花ちゃん。お店では玩具やお菓子のコーナーで目を止めるが意外とあっさり「バイキンマンのペロペロチョコ」を選んで満足げ。じいちゃん用のおにぎりと一緒に買って店を出る。
 12時前に二人で昼食。ばあちゃんが用意したおにぎりは頑として拒否。じいちゃんが作った卵焼きを食べた後、お菓子の収納ケースを開けて昼食代わりによく食べる。
 2時前に帰ってきた家内と一緒に新居を訪ねた後自宅に戻った。

認知症カフェ、ようやくプレオープンへ!2018年11月13日

 昨年8月にあんしん窓口山口、市社協、高齢者福祉施設等が立上げを模索していた認知症カフェの実行委員会にオブザーバー参加した。9月の福祉ネット役員会に報告し正式に福祉ネットも実行委員会に参加し立上げ支援を行うことになった。9月の実行委員会では福祉ネットのオブザーバーであるコープこうべとの連携とカフェ会場の西宮北店組合員集会室の活用を提案し、確認された。
 以降、実行委員会は、カフェの運営の在り方、運営ボランティアの募集、高齢者福祉施設との連携、山口地区社協への支援要請等の検討を重ねた。12月には地域の特養4施設にカフェ開設時の専門職派遣の要請を行うとともにボランティア募集のチラシを作成し募集を開始した。今年1月の実行委員会から会場をコープこうべ組合員集会室に移し、あらたに特養4施設スタッフも参加してカフェの共通認識を深めた。
 2月にはボランティア登録を頂いた皆さんを対象にオリエンテーションを開催し15名のボランティアの出席を得て、カフェ運営に向けての地域ぐるみの取組みが始まった。3月以降はボランティアのカフェ運営の共通認識や懇親・交流を深める場が重ねられた。4月にはカフェ名称「にこにこ丸山カフェ」を決定するとともにボランティの中から代表者を選任した。5月にはボランティア対象の「認知症サポーター養成講座」を開催し、6月には実際のカフェ運営を想定したお試しカフェを実施した。
 7月からは3グループに分かれて役割分担しながらカフェオープンに向けた具体的な準備に取り掛かかった。8月には11月22日のプレオープン(地域の関係諸団体へのお披露目)、12月13日の正式オープンを確認した。10月には市社協への助成金申請やオープンにむけて備品や物品購入、看板や会場装飾準備、チラシ作成、運営分担等を確認し、プレオープンにむけた準備を整えた。
 本格的な立上げ着手から1年3カ月を経たプレオープンである。紆余曲折はあったもののようやく認知症カフェ開設を迎える。市内で6番目、北部地域では初めてのカフェである。感慨深いものがある。

自治会共催の初めての認知症サポーター養成講座2018年11月14日

 福祉ネット主催の認知症サポーター養成講座を開催した。住宅街のコミセンで開催された講座には34名の受講者があった。暮しのお店の店主等8名、一般住民22名、地域包括・市社協4名である。
 この講座は二つの点で新たな試みがあった。ひとつは福祉講座としては初めて住宅街の自治会との共催で開催された点である。今期から福祉ネット役員会で地域福祉での自治会の関与を要請してきたことが実を結んだ。今ひとつは従来こうした講座に全く関わりのなかった地域の暮しのお店の店主等の参加があった点である。福祉ネットで現在作成中の認知症サポートべんり帳に「認知症サポーターのいる店」として掲載してもらうためコミセン周辺のお店や国道沿いのコンビニを訪問しこの講座への参加をお願いした結果である。
 冒頭の開会挨拶では、べんり帳作成を媒介した認知症見守りの地域ぐるみの取組みを訴えた。
 養成講座の講師は福祉ネットの第2回福祉フォーラムで講師をお願いした訪問看護センター明和の看護師主任の中島淳美さんである。在宅看護の現場経験を織り交ぜたユーモアたっぷりの分かりやすい講演だった。次のような印象的なエピソードが紹介された。「認知症のおじいちゃんが帰宅した高校生の孫をみて声を掛けた。『あんたは誰や?』。孫がすかさず答えた。『おじいちゃんが忘れてもええんやで。僕が覚えているから』」
 講座の後、あんしん窓口・山口のスタッフからあんしん窓口の役割、西宮市の認知症取組み、東山台の認知症声掛け訓練の動画での報告などが紹介された。
 予定時間を20分ばかり超過し3時20分頃に講座が終了した。終了後、何名かのお店の出席者のべんり帳掲載申込みがあった。初めての自治会共催の養成講座が多くの成果をもたらして終了した。

藤沢周平著「漆黒の霧の中で」2018年11月15日

藤沢周平の3部作「彫師伊之助捕物覚え」の読み残した最後の作品「漆黒の霧の中で」を再読した。3部作の2作目であるが他の作品ほどには惹かれるものが少なかった印象だった。
 ただ主人公の元凄腕の岡っ引で今は版木彫り職人の伊之助を巧みに捕物に引き込んでいく同心・石塚との掛け合いや、石塚の配下の岡っ引・多三郎とその下っ引たちとの絡み合いといった人間模様が他のいきいきと描かれて印象的だった。

アルキナーレ健脚コースの下見2018年11月16日

 11月18日の日曜日、西宮山口アルキナーレ2018が開催される。自治会はじめ地域組織のほとんどの団体が参加する山口地域活性化委員会の主催である。地区社協もその一員としてコースガイドを担当する。
 当日ガイド役のおひとりと一緒に下見のため3コース中最長の健脚コースを歩いた。2時40分に山口センターをスタートし、有馬川緑道を南下し城垣内稲荷神社から金仙寺湖に向かう。金仙寺橋の手前にはこの時期に咲く小福桜が花を咲かせていた。
 湖畔の道を進み金仙寺観音堂横の丸山南参道を登る。途中、丸山西側の中腹を丸山稲荷本社に繋がる参道に入り、今回初めて設定された急な階段を下る。傾斜のきつさと木造りの階段の足場の悪さで時間と体力の消耗が著しい。
 本社から再び丸山北側山麓の山道を辿り山頂をめざす。この道がまた起伏に富んだ足元の悪い道である。突き当りの丸山浄水場を南に折れて再び険しい上り坂を辿り奥社をめざす。奥社から南参道を下り金仙寺観音堂から樋ノ谷歩道橋に到着。山口町の全体を展望できる絶景スポットである。ここから一路西に向かって丸山歩道橋、郷土資料館を辿りゴール地点の山口センターに到着した。
 スタートからゴールまで約2時間の道のりだった。日々1万歩以上を日課としている身でもかなり堪えるコースである。昨年に比べて1.4km延長され苛酷な下り階段が追加された。主催者の設定時間は3時間50分のコースである。
 3回目のコースガイドであるが、いささか不安を覚えた下見だった。

地区社協福祉講座「ボッチャ体験」2018年11月17日

 地区社協の今年度第2回の福祉講座「ボッチャ体験」が開催された。地域にはなじみの薄い「ボッチャ」であり、参加者数が懸念された。ふたを開けると一般参加者2名、一羊園の障がい者2名と介助者1名、地区社協役員6人で、指導の市社協3人も含めて14名という寂しさだった。
 それでも体験ゲームが始まると和やかな雰囲気に包まれる。赤ボールと青ボールを使用する赤組と青組に分かれての対抗戦になると一気に盛り上がる。
 障がい者も健常者もルールや道具を工夫することで同じ立場で競技に参加できるのが障がい者競技の特徴である。今回のボッチャでも車椅子の障がい者用にボールを滑らせるスロープが用意された。介助者は標的のジャックボールの方を見てはならない。競技者である障がい者の方向や高さの指示に従ってスロープを移動させる。初めはなかなか思うようにいかなくても徐々に的に近づいてくる。最後の一投が見事にジャックボール近くに止まった時、会場の拍手が響いた。
 同じチームの比較的軽い障がいの方の明るさに和まされた。チームが勝った途端に満面の笑みで仲間全員にハイタッチを求められる。嬉しくなって強いハイタッチで応えた。ボッチャは健常者と障がい者がごく自然に垣根を越えて触れ合える機会でもある。

西宮山口アルキナーレ本番2018年11月18日

 アルキナーレ当日である。朝8時45分に山口センターでスタッフ打合せがあった。ジャケットとハンドマイクを受取りスタンバイした。担当するコース①は9時20分スタートである。9時過ぎのスタート地点は参加者は思ったほどではない。ところが9時過ぎのやまなみバスの到着であっという間に参加者がふくれあがった。
 9時20分、最後尾が確認できないほどの大行列を引き連れてスタートした。有馬川緑道、城垣内稲荷神社、小福桜のスポットを先頭集団にしかガイドできないまま進んだ。最初の休憩スポットの丸山ダムには予定より30分ほど早く到着した。きっちり、ペースが早すぎというお叱りの声を聞き、以降スローペースを心がけた。金仙寺観音堂前で「以後の登り坂と急な下り階段の案内」をして不安な方は平坦な迂回ルートの用意もある旨を案内した。10人前後の方がゆったりコースに参加された。
 丸山南参道の中腹から人ひとり通れるだけの狭い杣道を西に辿り、丸山稲荷本社に通じる下り階段道に合流する。本社の境内では主催者からの生姜湯が振る舞われる。本社を折り返し階段道すぐのところを左に入って山道を辿る。丸山の北側を半周する通常は通れない足元の不安定な山道である。最後の急な階段を登った先に北参道との合流地点の丸山浄水場前に出る。ここでこのコースの最後尾が到着するまで以後の本格的な登りを控えて体力温存の休憩を取る。
 丸山山頂をめざして急な登りを黙々と進む。途中、三田方面の眺望を望む場所と畑山のパラボラアンテナを望む場所で休憩を兼ねてそれぞれのガイドをした。
 丸山稲荷奥社に到着した。ほぼ主催者設定のペース通りの到着だった。10分ほど後続を待ちほぼ集合したところで丸山城址と奥社を少し丁寧にガイドした。南参道を下りテニスコート前に出たところでコース2のグループとかち合ってしまった。混乱を避けるの集団の合流のため10分ばかり待ってもらった。山口町を見晴らせる高台の樋ノ谷歩道橋からまっすぐの道を西に辿る。郷土資料館の北側入口で最後のガイドをし館内に入場する。
 郷土資料館で流れ解散し見学した後、各自ですぐ近くの山口センターのゴールに向かった。私も12時50分にセンターに到着した。センターで主催者のひとりに各コースの参加者を確認するとコース①は約150名、コース②は約120名、コース③は約100名とのことだった。年々参加者数は増えているようだ。
 地区社協すスタッフと一緒に4階会場でお弁当を頂いた後、自宅に向った。1時半に自宅に戻り、汗で濡れた下着を着替えてようやく一息ついた。歩数計は1万7千歩をカウントし足腰の筋肉が悲鳴をあげていた。

七五三宮参りの花ちゃん画像2018年11月19日

 先週の土曜日、愛孫・花ちゃんの七五三宮参りがあった。当日私は午前中は福祉ネット役員会が、午後は地区社協の福祉講座があり抜けられない。やむなく家内だけが参加した。お参りするのは父ちゃんの京都の実家の氏神・松尾大社である。宮参りの後、花ちゃん宅で一泊した家内が昨日帰宅した。家内が写したデジカメ画像で花ちゃんの宮参り風景を眺めた。
 京都の実家近くの馴染みの美容院で花ちゃんの着付けをしてもらっようだ。画像はその着付け風景から始まっている。赤い着物は母ちゃんが幼い頃に七五三で着たものだ。家内の母親が孫に誂えた思い出深い着物が家内の孫にも引き継がれた。既に髪型も整えられておしゃまになった花ちゃんがはしゃいでいた。
 続いて松尾大社での風景が登場する。松尾大社境内で社殿に向う花ちゃんや、父ちゃん母ちゃん、父方の祖父母、家内などの参列者との記念写真が続く。社殿内の待合室で不思議そうに眺めているスナップが愛らしい。
 着替えを済ませた花ちゃんを連れて昼食に向ったようだ。会場は嵯峨鳥居本の創作料理の店だったとのこと。花ちゃんの誕生祝いを兼ねている。花ちゃんのデコレーションケーキを前に三本のローソクを消そうとする仕草や京都のじいちゃんばあちゃんのビールを注いでいる様が写されている。
 ひとりの孫に6人の父母・祖父母が集う記念のイベントだった。残念ながら今回は参加できなかったが、デジカメ画像を繰りながらせめてもの慰めとした。

NHKスペシャル 人生100年時代を生きる 第1回終の住処はどこに2018年11月20日

 NHKスペシャルが二日続けて会心の番組を放映した。「人生100年時代を生きる」をテーマとしたシリーズ番組だ。1回目は、終末期を迎えた超高齢者たちを待ち受ける住宅事情の苛酷な現実をレポートした『終の住処はどこに』がテーマである。
 終末期を迎えて在宅での自立生活が困難になった高齢者は施設入居を迫られる。比較的安くて手厚い介護が受けられる「特別養護老人ホーム(特養)」は待機者が30万人を超えハードルが高い。介護付き有料老人ホームは経済的に無理がある。そこで国は施設の担い手を“官から民”へと転換をはかる切り札として7年前に民間事業者が運営する「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」を導入した。バリヤフリーと訪問介護を備えて軽度の要介護者の受け皿にしようと多額の補助金を投入して整備を推進している。しかし、サ高住の現場では今さまざまな矛盾が噴出している。
 その最大の要因が激増する認知症高齢者の受け皿になりつつあるという点だ。要介護度は低くても“動き回る認知症高齢者”を数多く抱え、対応に追われる施設も少なくない。
 サ高住の収入源は利用者の料金と介護報酬である。介護報酬は介護度が高いほど高額である。要介護3未満で特養に入れない認知症高齢者の受け皿となりつつあるのがサ高住である。介護報酬が低いのに徘徊等の認知症介護の対応に追われ、ふくらむ人員配置で人件費は嵩むばかりだ。その結果、要介護度の高い寝たきりに近い高齢者の入居に切り替え、要介護度の低い動き回る認知症高齢者の入居を拒むという「入居者選別」の事態を招くことになる。
 要介護度の低い比較的元気な高齢者の受け皿だったはずのサ高住でそうした人たちが入居を拒まれ退去を迫られ、介護難民が生まれている。
 介護報酬の在り方も含めた国の施策の貧困さを痛感させられる好番組だった。

NHKスペシャル 人生100年時代を生きる 第2回 命の終わりと向き合うとき2018年11月21日

 NHKスペシャル 「人生100年時代を生きる」シリーズの2回目は「命の終わりと向き合う時」と題した「延命治療と穏やかな死」を巡る重いテーマの番組だった。
 番組冒頭で、自宅で最期を迎えようとした終末期の高齢者が次々と救急車で救急救命センターに運びこまれる映像が映される。容態の急変に家族が動揺して救急車を呼ぶケースがほとんどだ。延命治療が施されるが再び意識が戻ることは数少ない。自宅での穏やかな死という望みが断たれ病院での生命維持装置による「生存」が始まるケースが多い。
 また医療技術の進歩で思わぬ事態も生じている。80代でも人工透析が可能になった。ある病院では入院患者の9割が認知症を発症し意思確認できないまま透析が続く。人生100年時代に生きることになって穏やかな最期につながる医療をどのように選べるかが問われている。
 他方で、終末期医療に関わるACP(アドバンス・ケア・プランニング)も医療現場で活発化してきた。医療関係者が患者と家族とともに、患者の医療希望、生命維持治療の意向、代理意思決定のプロセス等を話し合う場である。自身で意思決定ができなくなった時を想定してリビングウイルや事前指示書を作成しておくことも可能だ。また人工呼吸器、人工透析、胃ろう等の生命維持装置の中止の選択肢を患者や家族に提示する医療機関も半数近くになってきたという。穏やかな死を迎えるためのどのような医療を望むかという自身の選択が求められる。
 自宅での穏やかな最後を迎えるためには在宅医との信頼関係が欠かせない。在宅医療でのACPも始まっている。「容態の変化にうろたえてすぐに救急車を呼ぶのでなくまず私に連絡してください」。番組でのある在宅医のこの言葉こそ噛み締めるべきだろう。