大先輩との永久の別れ2019年07月16日

 地域活動の大先輩で地区社協元会長の通夜式、告別式に参列した。セレモニーホールの玄関には故人の遺影写真が飾られていた。恐らく遺影写真用に準備されたと思える和服姿の笑みを含んだ良いお顔をみつめながら故人を偲んだ。
 94歳という高齢のご逝去で、現役生活を終えて30数年が経っている。ひとり住まいになられてからも久しい。こうした場合のお別れの参会者は通常はそれほど多くはない。ところが祭式会場には溢れるばかりの参会者が詰めかけた。故人のお人柄に加えてリタイヤ後の多彩で献身的な地域活動でのゆかりの人たちがお別れに来られたのだろう。
 地区社協活動をはじめとして障がい者支援の「青い空」事業の立上げ、現役時代の教職経験を生かした地元小学校の教育連携協議会の永年の会長職、介護施設での長期のボランティア、戦争体験を語り継ぐ活動、高齢者向けパソコン教室の開講等、枚挙にいとまがない。
 一般席の参会者の多さに比べて親族席の空スペースが目についた。考えてみれば合点がいく。94歳の故人とゆかりの親族の多くは故人なのだろう。高齢になるほど血縁親族は減少する道理である。ましてや配偶者にも先立たれたひとり身である。親族席の少なさは当然といえる。それ以上に一般席を埋め尽くす参会者の多さにこそ故人の老後の豊かな充実ぶりを物語っている。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック