ボランティアのためのボランティア2008年06月26日

 地区民生委員の打合せ会があり、5名の委員が集まった。終わった時、ある同僚委員が「今からボランティアセンターへ行ってパソコンをしなければならないが、先に行っている人から操作がわからないと連絡があった。私も分らず困っている」と呟いた。私のパソコンスキルを知っていた他の委員が、私に手伝ってもらったらと水を向ける。なりゆき上、同行することにした。
 センターでは年配のボランティアのご婦人のノートパソコンと格闘する姿があった。作業の内容はボランティア研修会対象者の出欠表づくりである。ディスプレイを見るとWardによる作表途中だった。てこずるのも無理はない。パソコン入力と言えばWardしか思いつかない初心者たちの集まりなのだと合点した。
 地域ボランティア活動を支える層は、圧倒的に年配者たちである。パソコンとも無縁の人生だった人たちである。ところがボランティア活動にもいつのまにかパソコンを抜きには対応できない時代が訪れている。市が実施したパソコン研修を受講したぐらいでは追いつかないのは、我が配偶者の事例が雄弁に物語っている。
 お二人にExcelによる作表を提案した。作表とファイル保存の処理を済ませて後は名前と電話番号入力だけをすれば良いという状態でその方法を指導した。型通りの研修でない個別対応型のレクチャーが必要な人たちである。自分でやってみなければ、何が分らないか、何をしたいかも表現できない。明日、もう一度その後のできあがりを前提に指導することを約束して帰宅した。
 地域のボランティア活動では初心者の私である。ベテランのボランティアたちに指導できる「ボランティアのためのボランティア」という領域があったことに感謝したい。