ヘルシンキからバルセロナへ(スペインの旅初日)2010年11月15日

 スペインの旅の出発の日である。朝7時過ぎにマイカーで自宅を出て関空に向った。ナビ推奨ルートの中国道から阪神高速の池田線、湾岸線を抜けて関空に着いたのは9時過ぎだった。旅客ターミナルの駐車サービス会社指定のスペースでマイカーを預ける。事前ネット予約で何日預けても一律5千円という低料金システムだ。4階出発ロビーのトラピックス看板前で添乗員からチケットを受取る。1ユーロ117円の円高レートで両替をし、出国手続きを済ませて搭乗ゲートに向う。
 今回のツアーの楽しみのひとつはヘルシンキまでの往復のビジネスクラス利用という点である。早速その恩典に浴すべく搭乗ゲート最寄りのラウンジ飛鳥に入る。ゆったりした寛ぎスペースでフリードリンクやスナック類のサービスが提供される。セルフサーバーで本日最初のビールを味わう。11時50分発のフィンランド航空便の搭乗時間となった。ビジネスクラスの乗客には真っ先に搭乗案内がある。機内最前列ゾーンの30席ばかりのビジネスクラスの最前列の席だった。幅広のアームレストのついたコックピットユニットに多様に機能するスライドシートが納まっている。着席してアームレストに埋め込まれたモニターを出しリモコン操作で映像をチェックしながら何となくガンダムの操縦席を連想した。離陸後しばらくすると最初の機内食が運ばれる。何しろワンランク上の機内食の筈である。期待は大きい。和風総菜盛合わせ、和蕎麦、オニオンスープ、野菜サラダ、牛フィレグリル、アイスと果物といったメニューだった。エコノミーとの違いは感じられるものの期待の大きさには及ばない。その6時間後にも提供された軽食も同様の感想だった。
 関空離陸後10時間30分ほどで乗り継ぎ空港のヘルシンキに着いた。入国審査前で初めて今回のツアー仲間の顔合わせとなる。8組16名のリタイヤ前後のご夫婦ばかりである。その後空港内を1時間ばかり散策後、現地時間17時25分発のフィンランド航空機でバルセロナに向う。ここからはいつものエコノミーシートである。狭い隣席の現地ご婦人の強烈な香水の臭いが鼻につく。夕食は紙容器に入ったポテトサラダとパンという軽食機内食だった。約4時間のフライトで現地時間20時20分にバルセロナ空港に到着。関空離陸後17時間の旅だった。
 迎えの大型バスに乗車すること約1時間、現地時間の22時20分頃宿泊先の「ホテル・フロント マリティム」に到着。悲劇はチェックインを済ませ部屋でシャワーを浴びてホッと一息した時に起こった。変圧器不要の100~240V対応のデジカメ充電を終え、携帯電話の充電機を持参の変圧器と変換プラグでコンセントに差し込んだ。途端にバチッという音とともに青い火花が散って部屋中の電気が消え暗闇の世界となった。シャワーを浴びようとしていた家内の叫び声が聞こえる。入口の電源入力口のカードキーを再挿入するが変化なし。添乗員に連絡しようとルームナンバーメモを探すが暗闇で見当たらない。やむなくフロントに行き、ブロークンイングリッシュで助けを求める。バッテリー、コンセント、インサート、オールライト、ダウン、パハップス、ブレイカー、シャットダウン・・・とまあ~思いつくままに単語を並べたわけだ。ようやく二人のフロンとマンが部屋に同行しいくつかチェックして帰って行った。しばらくしてキーカードを電源入力口に再挿入するとようやく灯りが戻った。部屋のおちたブレーカーをフロントで入れ直してくれたに違いない。かくしてツアー初日の思わぬハプニングを乗り越え日付の変わった頃に眠りについた。ツアー中二度と変圧器使用を試みなかったことは言うまでもない。

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