我が家に訪れた本物の静寂2012年05月05日

 朝10時過ぎに帰省中だった息子夫婦がUターンした。娘夫婦は連休前半にUターンしていた。いつもの老夫婦二人の静かな生活が戻った。もっともよく喋りよく働く伴侶とあっては、それほど静かな生活は保証の限りでない。息子夫婦のマイカーが彼方に消えた途端、「さあ、庭の草引きをしよう!」と声がかかった。子どもたちの帰省中、忙しくその世話に明け暮れた人の掛け声である。抗すべくもない。一緒に黙々と草抜きに励んだ。
 一段落してリビングで寛いでいた。家内が携帯で喋りだした。どうやら友人宅を訪問する手はずをしているようだ。携帯を終えて家内が告げた。「友だちとこへ行ってくるわ。昼ご飯はよばれるから、お父さんも適当に食べといて」。永年おつきあいしている連れ合いの生態は百も承知である。久々の子どもたちの世話で、溜まった気疲れを発散しにいくのだ。「お布団干してるから入れといて!」。ダメ押しの一言を残してあっという間に消えた。
 家内のいなくなった我が家に本物の静寂が訪れた。

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