公開ケース研究会って何だ?2012年07月22日

 先月の青愛協の育成部会で、「公開ケース研究会」が山口で初めて開催されるので運営委員はぜひ参加してほしいというお達しがあった。イマイチどんな趣旨の会議かよくわからなかったが、参加することにした。その研究会が昨日の午後開催された。
 会場の山口公民館には8テーブルが準備され、それぞれ7~8人の参加者が着席した。正面の横断幕には主催者「山口船坂・北六甲台青愛協」と共催者「西宮市保護司会」の団体名がある。開会挨拶等から保護司会の要請に地区青愛協が応じたというのが実態のようだ。
 会議が始まると、「研究会のねらい」と「A少年の事例」が朗読される。研究会のねらいは、A少年を非行に走らせた環境や資質についての問題点を考え、少年や家族をどのように支え、援助できるかをグループ討議を通して考えることのようだ。そして中学3年のA少年が後輩と母親に暴行し逮捕され保護観察処分となった事例が紹介される。
 グループ討議になった。参加したグループは地元小学校の校長先生、小学校PTA役員、民生・児童委員、保護司、非行防止の青年ボランティア組織・西宮地区BBS会員など7人のメンバーだった。事前に依頼されていた司会役を引受け討議を始めた。
 課題が二つ用意されていた。「A君が事件を起こした原因を、A君自身の問題、家庭の問題、環境について考えること」と「子どもたちの非行防止にどんな支援が必要かを参加者自身の立場から考えること」だった。50分の時間が与えられ、参加者に順番に発言してもらい、その後フリーな話合いをもった。さすがに地域で様々な形で少年たちと関わっているメンバーたちである。活発な意見が出され用意された大きな発表用模造紙に手際よくまとめられた。
 8グループの代表が順次まとめた模造紙を前に発表する。グループ発表の後、「保護観察処分を受けたA君のその後」の顛末が朗読された。市の保護司会の会長や神戸保護観察所上席保護観察官から講評があり、2時間半の研究会が閉会した。
 筋書通りのお役所風の会議という印象があった。とはいえ今まで知らなかった少年非行防止の活動や組織に触れたことも事実である。保護観察所、保護司、BBS会(ビッグ・ブラザーズ&シスターズ・ムーブメント)などである。