公民館講座「隣町風土記・道場」2015年10月04日

 昨日の午後、山口公民館講座「隣町風土記・道場」を開講した。一般受講者32名に公民館活動推進員7名を加えて計39名の方に受講して頂いた。昨年に引き続き、今回も名塩から名塩探史会の3名の方にも受講して頂いた。
 今回の講座テキストはパワーポイントで32シートにも及んだ。過去7回の座学で最もボリュウムのある講座になった。それだけ道場に語るべき内容が豊富であることを物語っている。90分の講座で果たして語りつくせるかと危惧した。時計と相談しながら前半を端折り気味に後半は比較的詳しく進め、結果的に質問時間を15分ほど残して終了した。
 講座の最後はいつものようにこの講座を通して「伝えたいこと」を語った。道場という「歴史を刻む宿場町」が日本史の表舞台に数々の歴史を記し、歴史上の人物たちが足跡を残したことを伝えた。縄文遺跡、行基、北条時頼、南北朝争乱、秀吉判物、伊能忠敬測量等々である。
 また地形が育む風土の違いを山口や名塩と比較しながら語った。三つの川とその川沿いの旧街道の合流地ゆえに人の往還の要の街として栄えた街である。その最盛期の江戸時代には三田も凌ぐ商業地だった。その豊かな財力が多くの神社仏閣を擁し人の往来を加速化した。  翻って現代の道場は、世帯数、人口で山口、名塩に大きく後れを取っている。山口、名塩が住宅開発に積極的に取り組んだのと対照的に道場では開発に消極的だったかにみえる。歴史や格式へのこだわりが開発をためらわせたのだろうか。そのこと自体の是非は問えない。個人的には伝統文化や歴史的資産を数多く残した道場への共感は深い。