民生児童委員の欠員補充の在り方は?2019年12月03日

 11月末日の任期満了に伴う民生児童委員の一斉改選があった。これを受けて新たに更新・新任された民生児童委員の委嘱式がアミティホールで開催された。受付で個人ごとに渡された封書には厚生労働大臣の委嘱状、西宮市長の委嘱辞令、更新された身分証明書が入っている。
 冒頭に石井市長から地区ごとの代表者に委嘱状が交付された後、市長挨拶があった。挨拶では一斉改選後の西宮市の民生児童委員の就任状況が細かく報告された。定員731名に対し今回就任者は644名で欠員87名の充足率は前回改選時と同じ88%だったようだ。更新者は537名で新任者は107名(17%)である。更新者の内、今回初めて導入された75歳の定年延長者は38名で、これによって充足率は5%底上げされた。定年延長の委員の3年後の退任は確定している。
 欠員対策の趣旨で導入された定年延長だが、3年間の問題先送りであり本質的な解決策とは言い難い。地区民児協では突然の定年延長に違和感を持つ委員もあり、実際に75歳以上の委員で退任者も少なくない。民生児童委員の達成感のある役割の提示、人材発掘ルートの洗い出し、環境変化に応じた選任の在り方等、本質的な改革が問われている。