清荒神参拝と船坂グルメの昼食2010年01月07日

 家内のパート勤務の最後の正月休日の日だった。 二人でどこかに出かけようということになった。11時前に清荒神の大きな無料駐車場に着いた。正式には清荒神清澄寺(きよしこうじん せいちょうじ)という神仏習合の真言系の仏閣である。近在では「荒神さん」として知られ参詣者も多い。とはいえさすがに正月も7日ともなれば駐車場もゆとりがあり待たずに駐車できた。
 駐車場正面の参道を少し歩くと山門がある。山門をくぐると左手に鳥居がありその向こうには神社の拝殿がある。山門正面には大きな地蔵尊と本堂が配されている。神仏習合を見事に具現化した配置である。順路に従って拝殿で参拝し周囲の祠を巡る。役行者を祀った神変大菩薩(行者洞)が興味を引いた。行者洞横の階段を上がり稲荷社を巡り、再び階段を降りて本堂に出る。本堂であらためて参拝し、本堂前の一願地蔵尊の巨大な立像に水掛をする。宗務所と本堂をつなぐ風情のある回廊の脇を抜けて鉄斎美術館の前にでる。最後の文人といわれた画家・富岡鉄斎の作品蒐集で知られ「鉄斎寺」ともいわれている。美術館横の小道の奥に竜王滝があった。ここから折り返し山門を出て駐車場前に戻る。
 駐車場東側には阪急清荒神駅前に至る長い参道がある。折角だからと参道を往復することにした。片道20分の狭い参道両脇には土産物や飲食の露店や店舗が軒を並べている。それらを眺めながらのそぞろ歩きもまた愉しい。終点近くの大きなお店で漬物やお菓子などを求めて折り返した。駐車場近くの参道で「善光寺のおやき」の露店があった。12時前の空いた小腹の欲求に応じることにした。焼きたての「高菜のおやき」が腹に沁みた。
 駐車場を出て、昼食をどこにするかが車内の話題となる。結局、自宅近くの「西洋料理・船坂」でまとまった。思い切った提案に家内にしては珍しく同意した。12時半頃にグルメ雑誌にもしばしば登場するレストランに着いた。山裾の自然に囲まれた広大な敷地にポツンと建つ特異な形の建物だった。平日の昼過ぎとて瀟洒な店内に来店客の姿はない。2500円のランチをオーダーした。パン、前菜、スープ、ビーフステーキ、コーヒー&アイスと続く。独特の風味のスープ、柔らかい肉に深みのあるデミグラスソースのかかったステーキの他、何よりもコーヒーのおいしさは特筆ものだった。
 正月明けの夫婦だけの穏やかな半日を過ごした。