公民館講座「蒸気機関車が走った町」2012年10月21日

 昨日の午後、公民館講座「国鉄有馬線(蒸気機関車が走った町)」を開講した。事前の受講申込みは20名余りということだったが、開講時には34名の受講者があった。有馬口駅(山口の停車場)の見取図作成で貴重な情報を頂いた地元の長老Oさんの姿もあった。若い男性の姿も見受けられ、従来の講座とは少し違ったの受講者風景だった。テーマに関心をもった鉄道ファンの受講が窺えた。
 担当推進員のFさんの司会で開講した講座は、貴重な資料を託して頂いたYさんの紹介シートの解説で幕を開けた。講座内容は「有馬線概要」「山口村の関わり」「廃線跡の風景」「モニュメント」「昔の写真」「有馬線を走った蒸気機関車」「資料(駅見取図、時刻表&切符、ビデオ紹介)」「有馬線の思い出」と続く。とりわけ有馬口駅の見取図シートの解説には力が入った。ネットから拝借した現在のマップにOさん作成の当時の駅の見取図の線路や建物を書き込んで、現在のどの位置に駅舎やホームがあったかを表示したものだ。当時の構造物のあった場所の現在の写真画像も貼付した。解説しながら受講者の皆さんの頷きに大いに励まされた。
 最後に、当日朝に急遽追加したシート「有馬線の足跡を辿って想ったこと」を述べた。ひとつは、「なぜ廃線になったのか」という誰もが抱く筈の疑問についての「戦争遂行のための国策による廃線」という答えの悲しさだった。今ひとつは、とはいえ国策での廃線を免れていたとしても戦後まもなく廃線になったのではないかという感想だった。有馬線開通13年後にほぼ並行する路線で神有鉄道が三田と神戸を結んで開業した。有馬で行き止まりの有馬線とは比較にならない競争力をもった路線だった。それでもわずか28年ながら有馬線が山口を走っていたということは、山口にとっての貴重な歴史のひとコマである。後世に語り伝えたい歴史として今回の講座を開講したと結んだ。
 予定の1時間半ちょうどにプレゼンを終了した。司会者に促がされて3人の方の質問があった。有馬線創業者の山脇延吉氏のことや神有鉄道との関わり、そして今回の講座資料の入手情報などの質問だった。個人的にも満足のいく充実した講座が2時45分頃に閉講した。

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