民生委員・・セカンドライフの魅力的な役職(その3)2015年07月03日

 民生委員をはじめ地域ボランティアの活動を支えているのは女性であると言って過言ではない。実際、西宮市の700名ほどの民生委員の80%以上を女性が占めている。地域活動を支える女性たちの圧倒的多数が「子育て卒業母さん」であることは想像に難くない。子育てという心身ともに過重な役回りから解放された時、彼女たちのセカンドライフが始まる。それは定年を迎えたオジサンたちの一足早いセカンドライフにも似ている。
 もちろんこのせちがらいご時世である。趣味や娯楽でそれを謳歌できる主婦は少数派だろう。子育て中から始めたパート勤務等を本格化する方も多いのではないか。それでも子育てを終えてふと今後の永い人生を思った時、何か人のお役にたちたいという志が芽生えたとしても不思議でない。そんな子育て卒業母さんたちが地域ボランティアの貴重な戦力を担っている。
 民生委員の役割は、基本的に個人活動で行われる。それだけにパート勤務や他の行事の合間を縫ってできる柔軟性がある。地域活動でも「特別職の地方公務員」という独自のポジションがそれなりの重みを持つことになる。志を実現しやりがいを覚える上での格好の役職である。
 以上のように、リタイヤオジサン同様に子育て卒業母さんにとっても民生委員は魅力ある役職の筈である。問題は民生委員という役職がそうした観点からアナウンスされていないことや理解されていないことにあるように思えてならない。
 次回は、民生委員の一斉改選を控えて、そうした観点から民生委員の選任に向けてのアナウンスの在り方について触れてみたい。