道場散策講座の下見の下見2015年07月15日

 済生会病院の定期検診の日だった。尿検査と診察を終えて病院を後にし神鉄岡場駅に向かった。神鉄道場駅に下車したのは9時50分頃だった。ここからたっぷり時間をかけて炎天下を我が家に向けて歩いて帰ることになる。
 11月7日に公民館講座「道場の旧街道を歩く」をテーマに屋外散策を予定している。今月27日には講座推進員の皆さんと下見を行う。講師としてはそれまでにひとりで事前に自分で設定したコースを歩いておきたいと思った。
 駅の西側に隣接して「北神第2・3地点古墳」がある。駅前の建物を迂回して古墳のある丘陵をのぼった。前方後円墳の頂きを横断する形で2つの古墳を巡り、麓の「山脇延吉翁の碑」を確認する。駅の北側の踏切りを渡り、駅の東側の旧国鉄有馬線の切り通し跡を眺める。駅の東に隣接した丘陵地は戦国武将・松原氏の城跡である。
 踏切りを東に進むと大通りに突き当たる。南に向かって有野川に架かる大橋から南を望む。彼方の東岸に石積みがある。有馬線の橋脚跡である。大橋の東詰めを右折しすぐに南に向かう旧街道がある。丹波街道の宿駅として栄えた道場川原の名残りをとどめた風景が現われる。街道沿いに愛宕神社があり、境内入り口の石灯籠には「天保5年」の年号が刻まれている。宿場の中心部の四辻に「道場道路元標」があった。旧街道をひたすら南に日下部西の交差点を越えて歩いた。突然、真新しい茅葺屋根の民家が目に入った。このご時世によくぞ茅葺を残してもらったものだ。道場町日下部の集落を外れたところに曹洞宗・正福寺がある。本堂を挟んで両側に渡り廊下のある立派な僧堂である。
 旧街道を抜け国道176号線を渡ると、道場平田の集落に至る。集落の北側に第二名神道路の工事現場がある。4年前に弥生時代の集落跡の遺跡が発掘されたところである。集落を旧丹波街道沿いに立ち並ぶ集落を南に向かう。中心部の西側に僧・行基の建立と伝わる平田薬師堂がある。平田の集落を抜け落合橋の袂から有馬川の東岸を南に進む。旧丹波街道跡の畦道に合流する。水田脇の泥道を進み山口町名来の集落と結ぶ合流地点に到着した。右折して西に向かうと名来橋に至る。散策講座の起点となる場所だ。ここまで約80分を要した。
 汗まみれになって我が家に到着したのは11時30分頃だった。すぐにシャワーを浴び、缶ビールを空け至福のひと時を味わった。