真夏の季節になって思わぬところで夫婦の陣取り合戦が勃発した。直接の火種はマクドナルドの開店時間繰り下げにあった。６時開店が７時開店に繰り下げられて早朝散策の時間帯も１時間ばかり遅くなった。マックのモーニングコーヒーにありつくためには散策を済ませてマックのドアを押すのを７時まで待つしかないからだ。梅雨時まではそれで問題なかった。
　ところが帰宅後のシャワーが欠かせない季節を迎えた。途端に私の洗濯物が排出される。家内は７時半までには洗濯物を終えるという自分の生活リズムを強硬に主張し、７時までに帰宅するよう厳命する。自分で洗濯するというなら話は別だが・・・とものたまう。マックのモーニングで読書するという私のかけがえのない生活リズムとの全面対決である。
　ここに至って「自分で洗濯」「マックのモーニングの断念」という選択を迫られた。将来の家内に先立たれた場合に備えての「自分で洗濯」も考えないでもなかったが、現状でのこれ以上の家事分担はいかにも億劫である。結局、マックのモーニング断念という選択肢を選ぶほかなかった。
　現役を引退し、家事は主婦の担当とは言い難くなったことは認めざるをえない。ゴミ出しに始まって、食後の皿洗いなど徐々にその領域は拡大しつつある。それに伴って従来謳歌していた領域の縮小が迫られる。今日も、マックのモーニングを断念して7時前に早朝散策から帰宅した。