NHKクローズアップ現代「国連70年② "誰も置き去りにしない"世界を目指して」2015年10月03日

 先日、NHKクローズアップ現代の気になる番組を観た。「"誰も置き去りにしない"世界を目指して」というタイトルの国連の取組みを扱った番組だ。
 意欲的な番組だった。番組紹介記事は次のように告げている。『世界で激しさを増す過激組織の活動。今も止むことがない民族間などの対立。国連は、「格差」と「貧困」、さらにそれらの根源でもある環境破壊など地球規模の問題を根本から解決しない限り、事態の打開にはならないと訴え続けてきた。そして国連は、設立70年の今年、新たな野心的な目標を掲げる。その名は「SDGs=Sustainable Development Goals(持続可能な発展目標)」。「誰も置き去りにしない(no one will be left behind)」を基本理念に、2030年の世界を見据えた新たな指針だ。』
 「持続可能な世界へ 問われる先進国」というテーマでは、国連が打ち出した目標が、地球の持続可能性にも注目し、途上国だけでなく先進国にもこれまでの経済成長の在り方を見つめ直すことを求めている。日本など、先進国型のライフスタイルを、世界人口の6割以上を占める貧困にあえぐ国々が求めれば日本のようなスタイルを目指すことになる。それでは持続可能な世界は無理だ。
 国連がこんな活動目標を掲げていることを初めて知った。その構想は壮大で理想的すぎる気がするが、目指す方向性は大いに共感できる。世界を跋扈するグローバル資本主義によって地球の持続可能性が根底から崩れつつある。物質的豊かさを至上価値とする先進国型のライフスタイルが見直されなければならない。そうした問いかけを現代の国際機関の最高権威である国連が行ったという点にこそ意義がある。久々に国連の意義を見直す契機をもたらした番組だった。

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