有馬川の二枚の画像2012年07月10日

 三日前の早朝の散歩道だった。低くたれこめた空の下で有馬川の荒々しい水面を、不安のこもったざらついた気持で眺めた。前日までの大雨で水量は一気に嵩上げされ濁流となって轟音とともに奔流していた。朝刊は一斉に県南西部の浸水被害を伝えていた。いつもは穏やかで川面に遊ぶ水鳥たちに癒される有馬川も、ひとたび自然の猛威をまとうと不気味で恐ろしさを秘めた様相に一変する。
 束の間の梅雨の晴れ間の今朝の散歩だった。雲ひとつない突き抜けるような高い青空が、有馬川の穏やかな水面に映されていた。安らぎの風景がそのまま散歩人の心に心地良く沁みとおる。三日前の有馬川の濁流を写した地点にやってきた。名来橋の真ん中の同じ位置からのショットを切り取った。
 荒々しい有馬川と穏やかな有馬川。二枚の写真は撮影者の切り取った気分をそのまま映している。

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