里山の鶯2014年03月03日

 昨日の暖かさが一変したかのような戻り寒波の朝だった。三寒四温の春先の気候を迎えている。仕舞ったつもりの防寒用ヤッケをもう一度引っ張り出して散歩道を歩いた。
 有馬川堤の名来橋のたもとを右に折れた。丹波街道に合流する畦道から三田方面を臨むお気に入りの風景を眺めた。丘陵の真ん中を旧丹波街道が通り抜けている。典型的な里山の風景が広がっている。
 左右の丘陵から鶯の鳴き声が飛び交った。今年初めて耳にする鳴き声だった。何羽もの様々な鳴き声である。被っていたヤッケのフードを脱いでしばらく耳を澄ませた。忍び寄る老いを噛み締めながら、早朝のひと時を「里山の鶯」に想いを馳せられる自分の今を喜んだ。