社協分区の設立の背景2016年12月30日

 山口町を二分する形で旧集落と新興住宅地が共存している。小学校もそれぞれに二校あり校区も区分けされている。所属する社協分区は、新興住宅を校区とし設立20年を迎えた。分区長に就任して「分区20年誌」の発刊を提案し着手した。
 20年誌の資料収集や先輩諸氏から話を聞き貴重な情報が得られた。先日は34年前に民生委員に就任し社協分区の設立準備にも関わられたご婦人に以下のようなお話を伺った。
 「1982年に民生委員をお引き受けしました。その頃はこの町の大規模な分譲が始まり山口地区の民生委員だけでは対応できなくなりつつありました。当時、分譲済み区画の自治会長だった主人の関係から私にお鉢が回ってきました。それ以前に山口小学校のPTA副会長等をやっていたことも関係していたのかもしれません。
 その後、分譲が順調に進む過程で、高齢者ケアが課題になりました。というのも、この町の分譲は区画面積も広く比較的高額だったため入居者の多くが経済的にゆとりのある定年退職前後の年代層が多かったという背景があります。当時の社協は旧集落を対象とした山口支部でしたが、自治会や老人会を中心にコミュニティがしっかりしており、社協の活動は敬老会等のイベント開催がメインでした。
 そんな背景からのこの町の高齢者問題を取組むには、新興住宅地独自の組織が必要ということから分区設立の流れが生まれたのだと思います。その結果1996年に分区が設立されました。」
 旧集落と新興住宅地の風土の違いや、定年退職前後の年代が多かった新興住宅地の始まりという分区設立の二つの要因を教えてもらった。