行方不明の高齢者捜査に地域で何ができるか2015年12月25日

 朝方に住宅街の高齢者が二日前から行方不明になっているという情報を得た。しばらくして警察官の聞き込みがあったという知人からのメールが届いた。自治会長に連絡し住民間をつなぐネットメールの発信を打診すると、既に手配済みとのこと。高齢者あんしん窓口に連絡しこうした事態での地域の対応について相談するが、特に打つ手はなさそうだ。
 ほどなく旧山口地区の知人から「有馬川の河川敷で大勢の警察官による現場検証が行われているようだ」という連絡をもらった。すぐにその現場に駆け付けた。県道沿いの片側にたくさんの警察車両が停車し、大勢の警察官が県道と河川敷で検証中で、物々しい意雰囲気が漂っている。
 すぐそばの空地にウォーキングスタイルの顔見知りのオジサンやオバサンの姿があった。声をかけると行方不明の方と同じ丸山登りの仲間で、さっきまで皆で捜索に加わっていたという。皆さんから行方不明に至る事情をお聞きした。同時にこうした散歩グルのープがいざという時に貴重な捜索活動の役割を果たしてもらえることを教えられた。 
 不明二日後の現場検証という事実が行方不明者の痛ましい現実を物語っていた。今回は認知症患者ではなかったが、今後も認知症徘徊による行方不明者が発生する懸念は大きい。新旧の地区を越えたネットワークとマンパワーによる対応の仕組みづくりが必要だ。幸い丸山登りの皆さんと言葉を交わしてその対応のヒントを得た。帰宅後に出会った住宅街のカフェのマスターからも行方不明者の情報が来店客間で交わされたという話も聞いた。早朝から開店しているこのカフェもまたこうした事態の貴重な情報拠点となっていることを知った。
 来月の福祉ネットの役員会に高齢者等の行方不明者の捜索活動に地域でどのような対応が可能か問題提起してみたい。