真冬の奥飛騨・癒し旅(奥飛騨温泉の川原の露天風呂)2017年02月05日

 雪に覆われた奥飛騨温泉郷の「穂高荘・山のホテルに」に到着したのは夕方5時ごろだった。旅行社お勧めの五つ星の北欧風リゾートホテルである。割り当てられた3階の部屋に向かった。エレベーターを降りると客室フロアのエンントランスに立派な門構えのある和風の玄関が出迎えてくれる。凝った畳敷きの通路の左手に純和風の部屋が並んでいる。格子戸を開け二重の襖を抜けて8畳の和室に入った。正面の窓越しに奥飛騨の山並みが望める。今回のツアーの目玉のひとつである。
 ホテル館外の蒲田川の渓流沿い河岸には大露天風呂がある。今回のツアーの目玉のひとつである。夕食前にぜひ行っておきたかった。丹前に着替えて地下一階に降り雪除けブーツに履き替えて道路を隔てた向かいの小屋に着く。そこでスロープカーと称する小型ケーブルカーに乗り込み斜面を下る。川岸中段に婦人用、貸切用、混浴大露天風呂の三つの露天風呂がある。ここでは石鹸、シャンプーは環境保全で使えない。湯に浸かるだけである。脱衣して小屋の暖簾をくぐり露天風呂に入った。ツアーカタログの写真に掲載された見事な絶景が目に飛び込んだ。風呂の真ん中に大きな傘が立ち、その向こうには山並みに挟まれた渓流が望める。天気が良ければ正面の渓流上方に白いアルプスの山岳が見えるという。思う存分浸かって部屋に戻った。
 6時半から宴会場で会食となった。部屋ナンバー順のテーブル席の臨席は50代とおぼしき台湾のご夫婦だった。日本語と片言の英語で懇談した。聞けばこのツアーには個人でネット予約したとのこと。これからは国内ツアーにも外国人がどんどん参加することを予感させられた。食事は奥飛騨深山懐石料理ということで飛騨牛のしゃぶしゃぶをメインにイワナの塩焼きなどの山里の素材をふんだんに扱った料理が並んだ。注文したビールには「飛騨」のネーム入りラベルが貼ってあった。
 9時すぎに部屋に戻り、今度は館内の大浴場に向かった。ここにも露天風呂が備え付けられ浸っていると4~5人の男性と子どもたちが入ってきた。話し言葉はから台湾のグループのようだ。折しも粉雪が舞ってきた。露天風呂に浸かりながらの雪は初めてだった。雪自体が物珍しい彼らの喜びようを微笑ましく眺めた。「ベリーナイス」と声をかけると口々に「ベリーグッド」と返してくれた。
 10時過ぎには癒しのホテルで眠りに落ちた。